MIRUNOTE GUIDE
HUMATとは?試験科目・問題数・出題範囲・対策方法を徹底解説
このページの内容
EXAM INFORMATION
HUMATの概要
HUMAT(Humanitas Admission Test)は、Humanitas University(ヒューマニタス大学)が独自に実施する入学試験です。医学部医学科および MEDTEC School の選考に用いられ、科学的思考力・英語読解力・自然科学の基礎知識が総合的に問われます。
本記事では、HUMATの試験形式、科目別の問題数と配点、各科目の出題範囲、そして対策方法までを体系的に解説します。
この記事で分かること
- Humanitas University・MEDTEC School とはどのような大学・コースか
- HUMATがどのような入試試験か(形式・問題数・試験時間)
- 医学科と MEDTEC School の配点差と、それに応じた得点戦略
- Scientific Thinking / Academic Literacy / Biology / Chemistry / Mathematics / Physics の出題範囲
- HUMATの出題傾向と、対策の進め方
HUMATの対策が難しいと言われる理由
Humanitas University は過去問を広く公開していないため、市販の過去問集などで本番の形式・難易度を確認することができません。
また、セクションごとに制限時間が区切られ、志望先によって配点が異なるという独特の形式のため、他のイタリア医学部入試(IMAT等)の対策をそのまま流用しにくいのが実情です。
そのため、公開されているサンプル問題と出題傾向を分析し、形式に慣れた状態で本番に臨むことが重要になります。
HUMATとは
Humanitas University(ヒューマニタス大学)
Humanitas University は、イタリア・ミラノ近郊に拠点を置く医療系に特化した私立大学です。附属の Humanitas Research Hospital と連携した臨床・研究環境を持ち、医学部医学科(Medicine and Surgery)を英語で開講しています。
MEDTEC School
MEDTEC School は、Humanitas University が Politecnico di Milano(ミラノ工科大学)と共同で運営するコースです。医学とエンジニアリングを融合したカリキュラムが特徴で、医学の知識に加えて工学的素養が求められます。
HUMAT(Humanitas Admission Test)
HUMATは、上記2つのコースの入学者選考に用いられる Humanitas University 独自の入試です。
知識の暗記量だけを測る試験ではなく、与えられた情報を読み解き、論理的に判断する力を重視している点が大きな特徴です。英語で出題されるため、科学的な内容を英語で正確に処理する力も同時に問われます。
HUMATの試験形式
HUMATは3つのセクションで構成され、セクションごとに制限時間が設定されています。
| セクション | 内容 | 問題数 | 制限時間 |
|---|---|---|---|
| Section 1 | Scientific Thinking / Academic Literacy | 20問 | 45分 |
| Section 2 | Biology / Chemistry | 20問 | 35分 |
| Section 3 | Mathematics / Physics | 20問 | 40分 |
| 合計 | 60問 | 120分 |
セクションごとに時間が区切られているため、「得意科目に時間を回す」ことができません。各セクション内で完結して時間配分を管理する必要があります。
科目別の問題数
| 試験科目 | 問題数 |
|---|---|
| Scientific Thinking | 10問 |
| Academic Literacy | 10問 |
| Biology | 10問 |
| Chemistry | 10問 |
| Mathematics | 10問 |
| Physics | 10問 |
| 合計 | 60問 |
医学科とMEDTEC Schoolの配点差
HUMATで最も重要な特徴が、志望先によってセクションごとの配点が異なる点です。
| セクション | 医学科 | MEDTEC School |
|---|---|---|
| Scientific Thinking / Academic Literacy | 正答22点 | 正答10点 |
| Biology / Chemistry | 正答16点 | 正答16点 |
| Mathematics / Physics | 正答10点 | 正答22点 |
配点差から考える得点戦略
医学科志望の場合:Scientific Thinking / Academic Literacy の配点が最も高くなります。英文読解と科学的推論のセクションで確実に得点することが合格の鍵となり、この分野の演習量が総得点に直結します。
MEDTEC School志望の場合:Mathematics / Physics の配点が最も高くなります。工学系の素養が問われるコース特性を反映しており、数学・物理の計算処理力を優先的に鍛えることが有効です。
Biology / Chemistry はどちらの志望先でも同じ配点(16点)です。共通の得点源となるため、両コース志望者にとって確実に固めておきたい分野といえます。
同じ試験でも、志望先で優先順位が変わります
HUMATは1つの試験ですが、医学科と MEDTEC School では重視すべき科目が逆転します。
「どちらを第一志望にするか」を早い段階で決め、配点の高いセクションから対策を進めることが、限られた学習時間を有効に使うポイントです。
各科目の出題範囲
ここからは、6科目それぞれの出題範囲を詳しく見ていきます。
Scientific Thinking(科学的推論)
科学的な情報を読み取り、論理的に考え、与えられた条件に基づいて判断する力が問われます。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| Mathematical Thinking | グラフの読み取り、式の変化、数値計算、単位変換、変数や記号を用いた問題 |
| Procedural Thinking | 手順、プロトコル、アルゴリズム、フローチャート、データの選択、科学理論とデータの比較 |
| Visual Thinking | 空間認識、図形の対応、鏡像、視覚パターン、位置関係、観察力 |
暗記では対応しにくい分野です。問題文や図表を正確に読み取り、条件を整理しながら解答する練習が効果的です。
Academic Literacy(英文読解)
英語で書かれた学術的・科学的な文章を読み、内容を正確に理解する力が問われます。
| 評価される能力 | 内容 |
|---|---|
| Critical Thinking | 根拠に基づいて結論や含意を読み取る力 |
| Scanning | 特定の情報を探す力 |
| Skimming | 文章全体の要旨を把握する力 |
| Close Reading | 段落間の関係や主張の構造を理解する力 |
| Vocabulary / Sentence Processing | 語彙、文構造、前置詞などの意味を正確に処理する力 |
英語力そのものに加え、文章構造を把握し、設問に必要な情報を素早く見つける力が求められます。
Biology(生物)
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 生体化学 | 生体分子、弱い相互作用、酵素 |
| 細胞 | 細胞説、原核細胞・真核細胞、細胞膜、細胞小器官、細胞分裂 |
| 生体エネルギー・代謝 | ATP、酸化還元、光合成、解糖系、好気呼吸、発酵 |
| 生殖と遺伝 | メンデル遺伝、分子遺伝学、DNA、遺伝子発現、ヒト遺伝 |
| 進化・解剖生理 | 突然変異、自然選択、進化、動物組織、人体の器官系、恒常性 |
用語の暗記だけでなく、仕組みや因果関係まで理解しておくことが重要です。
Chemistry(化学)
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 物質の構造と周期表 | 原子、分子、同位体、電子配置、周期表、物質の状態、気体法則 |
| 化学結合 | イオン結合、共有結合、金属結合、電気陰性度、分子形、分子間力 |
| 化学量論と反応 | モル、モル質量、化学反応式、濃度計算、反応の種類 |
| 平衡・酸塩基・酸化還元 | 化学平衡、pH、中和、緩衝溶液、酸化数、酸化還元 |
| 有機化学 | 炭化水素、異性体、官能基、基本的な有機反応 |
概念理解と計算力の両方が必要です。特に化学量論、酸塩基、酸化還元、周期表の理解は得点差がつきやすい分野です。
Mathematics(数学)
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 代数 | 数の集合、絶対値、比例、百分率、累乗、根、対数、方程式、不等式 |
| 関数 | 定義域、値域、単調性、指数関数、対数関数、三角関数、合成関数、逆関数 |
| 幾何と三角法 | 図形、面積、体積、三角比、解析幾何、直線、円、放物線 |
| 論理 | 命題、論理結合子、真理値表、量化子、推論規則、背理法 |
| 確率・統計・組合せ | 確率、度数分布、平均、中央値、分散、標準偏差、順列、組合せ |
難問処理よりも、基本事項を正確に使い、短時間で処理する力が重視されます。
Physics(物理)
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 測定と運動学 | 単位、次元、スカラーとベクトル、速度、加速度、等速運動、等加速度運動、単振動 |
| 力学 | 力、モーメント、運動の法則、仕事、エネルギー、運動量、角運動量 |
| 流体力学と光 | 圧力、密度、パスカルの原理、アルキメデスの原理、ベルヌーイの式、反射、屈折、レンズ |
| 熱力学 | 温度、熱量、比熱、状態変化、理想気体、熱力学第1法則・第2法則 |
| 電磁気 | クーロンの法則、電場、電位、コンデンサー、オームの法則、回路、磁場、電磁誘導 |
公式を覚えるだけでなく、問題文から状況を整理し、どの法則を使うかを判断する力が必要です。
HUMATの出題傾向と、mirunote模試の出題基準
HUMATは過去問が公開されていないため、mirunoteでは公開されているサンプル問題と出題傾向の分析に基づいて問題を作成しています。その際に用いている基準が以下です。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 頻出問題・重要問題を重視 | サンプル問題や出題傾向を踏まえ、本番で問われやすい内容を中心に構成 |
| 奇抜すぎる問題を避ける | 新傾向に寄せすぎた問題や、再現性の低い問題は採用しない |
| 難易度は本番同等〜やや難しめ | 本番前の実戦練習として機能する難易度に調整 |
| 暗記ではなく思考力を測る | 単純な一問一答ではなく、考え方や処理手順を確認できる問題を出題 |
| 復習価値を重視 | 解説を読み直すことで、頻出テーマや解法パターンを整理できる設計 |
| 継続的にアップデート | 最新の傾向や受験者の正答率をもとに改善 |
HUMATの対策方法
配点と出題範囲を踏まえた、科目別の対策の進め方をまとめます。
Scientific Thinking の対策
図表・グラフ・手順書といった「情報を読み取って判断する」形式に慣れることが最優先です。数値計算や単位変換は確実に処理できるようにし、空間認識・図形問題は繰り返し演習して感覚を養います。知識のインプットよりも、演習を通じた形式慣れが効果的です。
Academic Literacy の対策
英語の科学記事や学術的な文章を、時間を計って読む練習が有効です。全文を精読するのではなく、設問に応じて Scanning(該当箇所を探す)と Skimming(要旨をつかむ)を使い分ける訓練をしましょう。医学・生物系の頻出語彙を並行して増やすと読解速度が上がります。
Biology / Chemistry の基礎固め
どちらの志望先でも配点16点と共通の得点源になるため、優先度の高い分野です。生物は仕組みと因果関係の理解、化学は化学量論・酸塩基・酸化還元の計算を確実にすることが軸になります。英語の専門用語もセットで覚えておくと本番で戸惑いません。
Mathematics / Physics の計算力
MEDTEC School 志望者は最重要分野です(配点22点)。難問対策よりも、基本公式を正確かつ高速に使えることを重視してください。物理は状況設定を素早く把握し、使う法則を選ぶ判断力を演習で鍛えます。
時間配分の練習
HUMAT最大の難所が、セクションごとに区切られた制限時間です。Section 1 は20問45分、Section 2 は20問35分、Section 3 は20問40分。1問あたり約1分45秒〜2分15秒しかありません。
本番前に必ず、通しで時間を計った演習を行い、「解く順番」「捨て問の判断」「見直しの時間確保」を自分なりに決めておくことが重要です。
よくある質問
Humanitas University が独自に実施する入学試験です。医学部医学科と MEDTEC School の選考に用いられ、全60問・120分、英語で出題されます。
Humanitas University は過去問を広く公開していません。公開されているサンプル問題と出題傾向の分析をもとに対策することになります。
試験そのものは同じHUMATですが、セクションごとの配点が異なります。医学科は Scientific Thinking / Academic Literacy の配点が高く、MEDTEC School は Mathematics / Physics の配点が高くなります。
志望先によって異なります。医学科志望なら Scientific Thinking / Academic Literacy、MEDTEC School 志望なら Mathematics / Physics を優先してください。Biology / Chemistry はどちらも配点16点で共通の得点源です。
全問英語で出題されるため、科学的な内容を英語で正確に読み取る力が必要です。Academic Literacy では学術的な文章の読解が直接問われます。
一部の理科知識は共通しますが、HUMATはセクションごとに制限時間が区切られ、配点も志望先で異なるなど形式が大きく異なります。HUMATの形式に合わせた対策が別途必要です。
HUMAT模試について
mirunoteでは、HUMAT本番を想定したオンライン模試を実施しています。本記事で解説した60問・120分の形式で実戦練習ができ、受験後は日本語解説と個人成績表で弱点を確認できます。
過去問が公開されていないHUMATにおいて、本番形式での演習機会として活用いただけます。
HUMATを実施している大学について
HUMATを実施しているのは、ミラノ近郊のヒューマニタス大学です。医学科とMEDTEC Schoolの2つの課程があり、どちらもHUMATの成績で選抜されます。
教育内容、カリキュラム、学費、生活費、都市の情報、卒業後の進路は、大学完全ガイドにまとめています。
次のステップ:HUMATの対策方法を確認する
HUMATがどのような試験かを理解できたら、次は「どう合格するか」です。ヒューマニタス大学の入試で求められる能力を分解し、科目別の勉強法と本番までの学習スケジュールを解説しています。
